取材リポート
田舎寿司づくりで広がる
国際交流の輪
高知桜ライオンズクラブ
#人道支援

32年の歴史を持つ高知桜ライオンズクラブ(中越佳代子会長/38人)は、地域社会への貢献と国際理解の促進を目的に、毎年さまざまな奉仕活動を行っている。その一環として本年度も高知県内の大学に在籍する留学生を招き、高知名物の田舎寿司づくりと抹茶、折り鶴体験を組み合わせた国際交流イベントを実施した。
11月23日、メンバーが運営するRKC調理製菓専門学校を会場にして開催されたイベントには、インドネシア4人、ミャンマー3人、フィリピン、インド、モンゴル各1人、合わせて5カ国からの留学生10人が参加。日本の伝統文化を体験しながら参加者同士、またメンバーとの交流を深めた。

田舎寿司は高知の山間地帯に伝わる郷土料理。寿司ネタは、甘酢に漬けたミョウガやリュウキュウ(ハスイモの茎)、甘く煮たシイタケ、コンニャクなどの山の幸で、寿司酢にはユズなどの柑橘(かんきつ)が使われる。ミョウガの赤、リュウキュウの薄緑、シイタケの黒など、鮮やかな色彩も特徴だ。
参加者全員で取り組む田舎寿司づくり体験では、RKC調理製菓専門学校の先生が休日返上で講師となって、酢飯の作り方や具材の切り方などを丁寧に指導。留学生たちは慣れない繊細な作業に最初こそ戸惑っていたものの、次第に笑みがこぼれ、田舎寿司や自分だけのオリジナル手巻き寿司を完成させた。

抹茶体験では茶道の心得を持つメンバーが、茶わんの扱い方や茶筅(せん)の振り方などを実演し、参加者は一つひとつの所作を学びながら心を落ち着けて抹茶をたてた。初めて口にした濃厚な抹茶の味わいに驚くと共に、「日本のおもてなしの心を感じた」と感想を述べていた。

最後に取り組んだ折り鶴体験では、メンバーが折り鶴に込められた平和への願いを紹介した。折り紙を手にした参加者は、和気あいあいとした中にも真剣なまなざしで、折り方を学んでいた。完成した折り鶴を手にする学生たちは達成感いっぱいの笑顔を見せ、言葉を超えた心の交流が生まれた瞬間となった。
留学生が平和への祈りを込めた折り鶴は後日、高齢の被爆者が暮らす養護施設「恵の丘長崎原爆ホーム」に寄贈された。

イベント終了後には、参加した留学生から「日本文化を体験できたことはとても貴重」「メンバーの皆さんが温かく接してくれてうれしかった」「高知での留学生活がさらに楽しくなった」など、数多くの喜びの声が寄せられた。高知桜ライオンズクラブのメンバーからも「若い世代と交流するのはホントに楽しい」「国籍を超えて共に楽しむことの大切さを改めて実感した」といった感想が聞かれ、本交流の意義を再確認した。
この国際交流イベントで育まれたつながりは参加者とメンバーにとって大切な思い出となり、世界へ広がる友好の橋渡しとなることだろう。
2026.02更新(ライオン誌日本語版委員会委員長/廣田晃一〈兵庫県・姫路中央ライオンズクラブ〉)

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