獅子吼
障がい者アスリート支援と
共生社会の実現に向けて
橋塲一貴(岐阜デイトナLC)

伝統を革新する。クラブの決意
私たち岐阜デイトナ ライオンズクラブは、既存の枠組みにとらわれない新しい奉仕の形を追求しています。
掲げるテーマは「健康」と「環境」。そして、それを持続可能なものとするための「徹底した合理化」と「知恵による価値創造」です。
私たちの活動の根幹には、メンバー一人ひとりのビジネス経験と知恵を掛け合わせ、実利を伴う「ビジネスマッチング」を創出するという独自の戦略があります。そこから生まれた利益の一部を社会に還元する。私たちは、この循環によって「日本で一番LCIFに寄付をするライオンズクラブ」を目指しています。今回ご紹介する「エンパワリング・パラスポーツ」は、その高い志を具現化したプロジェクトの第一歩です。

「プロギング」で見えた、障がい者アスリートの真価
2025年7月5日、私たちは岐阜県美濃加茂市にある可茂特別支援学校サッカー部の選手たちと共に、「プロギング(Plogging)」を実施しました。プロギングとは、ジョギングをしながらゴミを拾う、スウェーデン発祥のSDGsスポーツです。「健康」を促進し「環境」を守るこの活動は、まさに当クラブの理念そのものです。
当初、メンバーのほとんどは「特別支援学校の生徒さんなら、私たちが付き添い、手助けをしなければならないだろう」という、無意識の先入観がありました。
しかし、実際に活動が始まると、その光景は一変。全国大会に出場する実力を持つサッカー部の選手たちは、驚異的な体力とスピードでゴミを拾い上げ、次々と先へ進んでいきます。我々ライオンズメンバーは、彼らの背中を追いかけるのが精いっぱいという状況でした。
「即戦力」という確信。教育と規律の高さ
何よりメンバーを驚かせたのは、彼らの「心技体」の充実ぶりでした。「障がいがあるから手がかかる」という思い込みは、活動開始からわずか数分で無くなりました。先生方の徹底した指導の下、ルールを順守し、マナーを重んじる彼らの立ち振る舞いは、非常に洗練されていました。
参加したメンバーからは、「これほどまでに規律正しく、体力もあり、前向きな若者がいたのか」「我が社で即戦力として、今すぐにでも採用したい」という驚嘆の声が次々と上がりました。
彼らは「支援の対象」ではなく、地域社会を共に支える「力強いパートナー」であることを、私たちは肌身で感じたのです。

奉仕ではなくスカウティングとして、持続可能な活動モデル
岐阜デイトナ ライオンズクラブは、単に「良い活動をした」という自己満足では終わりません。この「エンパワリング・パラスポーツ」を通じて、私たちは以下の三方向(三方よし)の循環を生み出します。
【選手たちへ】 パラスポーツの知名度向上と、就労支援・キャリア形成の道筋を作る。
【地域社会へ】 環境保全(プロギング)と、共生社会のモデルケースを提示する。
【ライオンズメンバーへ】 交流を通じて優れた人材を発掘し、メンバーの会社の雇用創出につなげる。
私たちは「奉仕のために自分たちをすり減らす」のではなく、「知恵を使って価値を生み出し、その果実を最大化して寄付する」という、持続可能なトップランナーを目指しています。

ライオンズの誇りを胸に、日本一の頂へ
「無駄な活動は一切行わない。自分たちの知恵と経験で、最高のインパクトを社会に与える」
これが岐阜デイトナ ライオンズクラブのスタイルです。可茂特別支援学校サッカー部の選手たちが見せてくれた輝きは、私たちの活動が正しい方向に向かっていることを確信させてくれました。
障がい者スポーツの発展を支援することは、未来の日本を支える力を育てることです。そして、その活動を強固な経済基盤の上に成立させることが、ライオンズクラブとしての新しい誇りになると信じています。
私たちはこれからも、知恵と情熱を武器に、日本で一番LCIFに寄付をするクラブとして、ライオンズの歴史に新たな一ページを刻んでまいります。皆様、どうぞ私たちのこれからの展開にご注目ください。
(幹事/2024年入会/48歳)
2026.01更新

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