投稿リポート
高校生と地域がつながる
能登支援活動
三重県・久居ライオンズクラブ
#災害支援
#環境保全
#青少年支援

久居ライオンズクラブ(菅尾充孝会長/66人)は、学校法人高田学苑 高田高等学校(津市一身田町)と連携し、石川県輪島市において能登半島地震及び豪雨災害からの復興支援活動を実施した。本事業は、被災地の現状を一過性の情報として捉えるのではなく、高校生と共に実際に現地へ赴き、清掃活動や人との交流を通して学びを深め、次の行動へとつなげることを目的としたものである。
能登半島地震が発生して以降、私は334複合地区の災害支援の一環として能登(輪島市・珠洲市)を訪れ、継続的に復旧・復興支援活動に関わってきた。それを知った友人の高田高等学校柔道部の上路大将監督から、「若い世代にも被災地の現実を直接体験させたい」と部員の参加を打診されたのをきっかけに、青少年健全育成に取り組む久居ライオンズクラブと学校側の思いが重なり、今回の取り組みが実現した。

8月25日、久居ライオンズクラブ会員5人、高田高校の柔道部員5人、引率教員2人の計12人が輪島市を訪問。午前中は、市内の光浦海岸で清掃活動を行った。海岸には昨年9月の豪雨災害により流れ着いた大量の流木が今も残り、参加者は互いに声を掛け合いながら作業に取り組んだ。部員同士が力を合わせて大きな流木を運んだ他、運搬が困難な流木は、久居ライオンズクラブのメンバーが持参したチェーンソーで切断し、安全に配慮しながら回収を進めた。自然災害の影響が長期に及ぶことを、肌で感じる時間となった。
午後からは、石川県立輪島高等学校に場所を移し、講話及び生徒同士の交流を行った。まず、輪島高校の教員から、被災直後の学校や地域の状況、そこから少しずつ日常を取り戻してきた過程について、実体験を元に話を伺った。続いて久居ライオンズクラブからも、被災地支援に継続して関わる中で感じてきたことや、「特別なことをしなくても、小さな気付きと行動が支援につながる」という思いを高校生に向けて伝えた。

その後のグループワークでは、輪島高校の生徒が中心となり、自らの被災体験や現在の生活について語った。津波や家屋倒壊の危険がある中で自宅に着替えを取りに戻った経験、水や電気のない生活の厳しさ、仮設住宅での暮らしなど、被災当時の体験が高校生自身の言葉で語られた。また、校内の至る所に残る亀裂や破損箇所を見学し、復興が今なお途上にある現実を目の当たりにした。
高田高校の生徒たちは真剣な表情で同じ世代の生の声に耳を傾け、災害を「遠くの出来事」ではなく「自分事」として捉える貴重な機会となった。「テレビで想像していた以上の現実だった」「日頃からの備えや家族とのコミュニケーションの大切さを改めて感じた」といった感想が聞かれ、学びの深さがうかがえた。一方、輪島高校の生徒からは「自分の体験を未体験の人に話すことで、誰かの役に立つと分かり、このような機会を持てて良かった」という声も寄せられ、体験を語り次世代へ伝える意義が共有された。

上路監督は「同世代の体験を聞くことで、どんな状況でも前を向いてがんばる気持ちの大切さと、災害への備えの重要性という二つを学んだと思う」と語った。また、菅尾会長は「被災地の現状を知り、支援は一度きりで終わらせず、継続していく必要があると実感した。高田高校生にはこの経験を生かし、災害時に率先して行動できる人へと成長してほしい」と期待を寄せた。
本事業は、海岸清掃による環境保全、被災体験を共有することで防災・減災意識を高めるアラートの視点、そして次世代を育む青少年健全育成という三つの柱を同時に実践できた取り組みである。久居ライオンズクラブは今後も、被災地に寄り添いながら、人と人をつなぐ継続的な奉仕活動を続けていく。
2025.12更新(334-B地区地区総務副委員長兼副幹事/池田芙美)
●関連記事
「榊原温泉さくら祭りでランタンプロジェクト」久居LC(2023.05更新)
「バルーンツリーで地域を元気に」久居LC(2022.05更新)
「仮装パレードの復活で久居の町を華やかに」久居LC(2018.12更新)

ライオン誌日本語版ウェブマガジン








