投稿リポート
スリランカの子どもたちの
健やかな成長を願って
京都むらさきライオンズクラブ
#人道支援

335-C地区(京都府・奈良県・滋賀県)に三つある女性クラブの一つである京都むらさきライオンズクラブは、結成15周年を迎えた2019年1月にスリランカのアルスガマ・ベントータ ライオンズクラブと姉妹提携を行い、これを記念して車いす30台を寄贈した。以来、結成20周年には救急車を寄贈するなど、さまざまな奉仕活動を行ってきた。このたび、これまでの奉仕活動に対する感謝の印として姉妹クラブから招待を受け、2025年9月21日から27日まで、会員11人がスリランカを訪問した。
到着翌日の夕方、一人の少年に車いすを贈呈した。結成15周年の際に寄贈した車いすの一つを受け取った少年の母親から姉妹クラブへ、7年間使用しボロボロになってしまったと連絡があり、これを受けて当クラブ会員が1台寄付し、それをお渡ししたものだ。少年は脳性まひで、車いすがなければベッドから一歩も出ることができず、生活に欠かせないものだったと、立ち会った両親から何度も感謝の言葉を頂いた。一方で、あとの29人もきっと同じような状況ではないかと思うと、何とかしなくてはという思いが募った。

その後、姉妹クラブの例会に参加し、当クラブが毎年行っている、貧困者の白内障手術を支援する「Kyoto Murasaki Help for Vision基金」に対する10万円と、学校のトイレ修理費用19万4千円を寄付した。例会後は、姉妹クラブのメンバーと食事をしながら楽しく交流し、両クラブの友好を深めた。

翌朝は、5歳から15歳までの140人が学ぶマラガラ・ジュニア・スクールを訪問した。一輪の赤い花をはにかみながら手渡し、歓迎してくれた子どもたち。ここには、児童140人に対しトイレが男女各一つずつしかないのに驚いた。しかも、屋根は今にも崩れ落ちそうで、床はスコールで水浸し状態だった。修理には1週間以上かかるとのことで、完成後に写真を送ってもらうことにした。この学校には、会員が集めたタオル、リコーダー、鍵盤ハーモニカ、鉛筆、ボールペン、Tシャツ、おもちゃなどの物品を寄贈した。会員11人がスーツケースの片面に詰められるだけ詰めて日本から運んだ品々だ。スリランカではこうした日用品も不足しているので、とても喜ばれた。
その日の夜、姉妹クラブの事業担当者から、学校のトイレを男女各二つずつ作れることになったとのうれしい報告を受けた。我々が滞在したホテルのオーナーが、修理業者から増設するスペースがあると聞き、不足の費用を出してくれることになったのだ。思いがけない善意の広がりに、たいへん感激した。

修理後のトイレの写真が送られてきたのは帰国から3週間後。見違えるような見事な仕上がりで、銘板には「このトイレは京都むらさきLCとバーベリン・リーフホテルが資金を提供し、アルスガマ・ベントータLCの仲介により改修拡張工事が行われました」と記されている。これで、子どもたちは気持ちの良い学校生活を送れることだろう。将来を担う子どもたちの生活環境がより良いものになるよう、これからも微力ながら支援していきたい。
2025.11更新(社会福祉委員会スリランカ担当/村田悦子)
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