取材リポート 子どもたちの笑顔と
カヌーがつなぐ奉仕の輪

子どもたちの笑顔とカヌーがつなぐ奉仕の輪

水上を進むカヌーに、子どもたちの笑顔と歓声が広がった。9月18日、滝川市B&G海洋センターで、滝川中央ライオンズクラブ(蒲原マキ会長/33人)が継続して取り組む障がい者カヌー体験学習が行われた。特別支援学級の児童生徒を中心に、障がいのある参加者41人を含む約80人が参加。晴天に恵まれ、風も穏やかな中で、水上での貴重な体験を楽しんだ。

カヌーを操り、川を進む子どもたち

同クラブは、青少年健全育成支援と障がいのある方への支援を柱に、地域に根差した奉仕活動を続けている。「資金造成チャリティの集い」は2010年に始まり、今回で15回目を数える。2014年からは、その活動の一つとしてカヌー体験学習を継続してきた。地域の人々にライオンズクラブの活動を知ってもらい、チャリティで得た収益を、子どもたちへの支援や用具の整備に生かす取り組みだ。資金造成チャリティには例年400~500人が集まり、収益の全てがカヌー体験学習の資金に充てられる。地域の人々が気軽に参加できる場を大切にしながら、ふわふわドームや射的など、子どもたちが楽しめる企画も用意している。今回のカヌー体験はクラブ会員18人が運営に当たり、関係団体と役割を分担して実施した。

滝川中央ライオンズクラブが寄贈したカヌーを前に、関係者と記念撮影する蒲原マキ会長(中央)

開会式では、蒲原会長から滝川市の前田康吉市長へカヌーが贈呈された。前田市長は、長年にわたるライオンズクラブの活動と資金造成への謝意を述べ、「寄贈されたカヌーを特別支援学級の児童生徒を始め、多くの市民のために活用したい」と語った。続いて、滝川特別支援学級設置校連絡協議会の渡辺禎会長へ支援金が贈呈され、同会長からは「子どもたちのために大切に使っていきたい」との言葉があった。

331-A地区の其田勝則地区ガバナーは、各クラブが地域ごとに特色ある奉仕活動を展開する中でも、このカヌー体験は滝川中央ライオンズクラブならではの継続事業であると紹介。ライオンズクラブ国際財団(LCIF)の資金を活用して始まった経緯にも触れ、長く続く活動への敬意と、今後の発展への期待を寄せた。

指導員のサポートを受けながら、仲間と力を合わせて水上スポーツに挑戦

カヌー体験を始めた背景には、障がいのある子どもたちにも地域の中で参加し、楽しめる機会をつくりたいという会員の思いがある。初めての体験に、子どもたちが普段の学校生活とは違う表情を見せ、楽しむ姿が印象に残ってきたという。単に水上スポーツに親しむだけでなく、地域の大人たちと触れ合い、できることを広げる時間として、活動の意義は年を重ねるごとに深まっている。

体験に先立ち、B&G海洋センター職員が準備運動を行った後、カヌーとローボートの乗り方、パドルやオールの使い方、安全上の注意を分かりやすく説明した。カヌーは風の影響を受けやすいこと、パドルを高く振り上げないこと、他のカヌーをつかまないことなど、子どもたちが安全に楽しむための約束を確認。職員や教員、ライオンズ会員が見守る中、子どもたちは一人ひとりのペースで水上での体験に挑戦した。

参加した子どもたちと、運営を支えたクラブ会員・関係者がそろって記念撮影

この事業は、滝川市教育委員会、滝川市特別支援学級設置校連絡協議会、B&G海洋センター、一般財団法人滝川スポーツ協会など、地域の多くの関係者との連携によって支えられている。寄贈したカヌーも、子どもたちの体験を支える財産となる。閉会式では、カヌーやゴムボートを楽しんだ子どもたちから感想とお礼の言葉が寄せられた。活動を支える会員にとっても、子どもたちの表情と声に触れることが、継続への大きな励みとなっている。

同クラブは、現在の活動を着実に続けることを目標に掲げる。一人ひとりが奉仕の心を持って活動することが、地域貢献と子どもたちの笑顔につながる。カヌー体験を通じて広がる支援の輪は、これからも地域に温かなつながりを育んでいく。

2026.10更新(取材:ライオン誌日本語版委員/成田祐樹<北海道・岩見沢はまなすライオンズクラブ>)