獅子吼
ライオン桜
大阪・関西万博記念植樹
松本杜史子(大阪マーガレットLC)

高さ8.5m、その大木のしだれ桜は、EXPO2025大阪・関西万博の記念樹として、335複合地区の熱い思いによって大阪天王寺公園の市立美術館前にやって来ました。
昨年3月、茨城育ちの桜木は京都の地から丁寧に移植され、心配していた酷暑の夏をライオンズメンバーの手厚い世話で乗り切り、開花の準備となる寒い季節を耐えて、明るい開花の春を迎えました。
例年より早めにソメイヨシノが散り始めた4月5日、しだれ桜の初めてのお花見会が開催されました。初めての花は確実に遠慮がちに数本の枝の先に開きました。透き通った薄いピンクの八重の花弁は、初舞台を踏むプリマドンナのチュチュのようにはかなく美しく、それでも控えめな強さと存在感があふれていました。

しばらく見上げていると、
「この木はね、今年はまだ咲かない方が良かったかな~? 今無理したら少ししんどくなるかもしれないんですよね」
と、幹をなでながら話してくれた人がいました。
「ライオンズクラブからのご依頼の桜ですからね、ふさわしい、恥ずかしくないようなしだれ桜を植えました。この木は皆さんに根元を踏み固められながら、10年後には間違いなく大阪一の立派なしだれ桜になりますよ」
その人は、このしだれ桜の移植を監修された日本を代表する庭師、北山安夫さん(京都洛陽ライオンズクラブ)でした。大事に育てた我が子を嫁に出した父親のような、心配と慈しみに満ちたまなざしで、大阪の地で初めて開いた薄いピンクの花弁を見つめていました。
私は心の中で勝手にこのしだれ桜を「ライオン桜」と名付けました。
どんな場所でもどんな時でも、助けを必要とする人に明るい希望の春をもたらす、そのお手伝いができる存在になりたい。「ライオン桜」のように、上品で控えめだけどいっぱいの花でみんなを笑顔にできる大きな力を持ち、そして役目を終えた時には潔く世代交代する。そんなライオンズメンバーでありたい、と心から思いました。
10年後、大阪一立派になったライオン桜のお花見が元気にできるかどうか分かりませんが、それまで何とか、いや絶対に、がんばりたいと思います。薄いピンクのチュチュのバレリーナさんも、天王寺公園でがんばってくださいね。
(335-B地区アラートコーディネーター/2003年入会)
2026.05更新

ライオン誌日本語版ウェブマガジン






